かつては、日の出から次の日の出までを一日と数えていました。だから31日の晩にお参りしても「初詣」にはならない訳です。元日から2日にかけて見る夢を「初夢」と言うのも同じ理屈です。一年で初めての夜は元日の晩だったからです。子供の頃はそれを知らずに、何か釈然とせず不思議に感じていたものでした。
「一富士二鷹三茄子」が何故めでたいかと云うと、徳川家康の好物だったからだと聞いたことがあります。これを初夢に見ると縁起が良いのだと。それにちなんで江戸時代の小咄。
「俺は夕べ良い夢を見たぜ」
「どんな夢だい」
「大きな茄子さ」
「へぇ、この長火鉢くらいかい」
「とんでもねぇ。もっと大きい」
「じゃあ、この家くらいか」
「そんなんじゃあねぇ。もっと大きい」
「じゃあ、この町内くらいか」
「べらぼうめ。もっともっと大きいや」
「どれだけ大きな茄子だい」
「とんと闇夜にヘタ付けたような茄子さ」
この「闇夜にヘタ」ってフレーズが大好きな顧問です。これぞセンスオブワンダー(笑)。
枕の下に宝船の絵を入れて寝ると良い夢が見られるそうです。だから昔は元日に宝船の絵を売りに来たものだとか。それには「なかきよのとおのねむりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな(長き夜の遠の眠りの皆目醒め波乗り船の音の良きかな)」と長い見事な回文が書いてありました(豆知識)。
それでは皆様、良い夢を。

