13時から練習開始のはずなのに、三人しか来ていない。後から後から五月雨みたいに現れて、ボソボソした声で「お早うございます」もないもんだ。そりゃあ遅刻する諸君に比べたら、先に来ている分、よっぽど早いよ。
リハーサルの時に遅刻したら、会場のスタッフさんや他校の皆さんに迷惑がかかるんです。本番公演の時に上演側が遅刻したら、観に来て下さったお客さんに何て言い訳すりゃいいんだい。普段の練習だって同じことだよ。
リハや本番には遅刻しないで、普段の稽古に遅刻するのは、日々の練習を舐めてるからだ。「遅刻したっていい」と思い込んでいるからだ。リハや本番が駄目で、なぜ練習なら許されるんだ? 他人に迷惑掛けてる点では同じことじゃないか。
「身内なら、多少の事は許される」って考えるのは、他の部員に対する甘えだ。身内すら大切にできない奴が他人に誠実であり得るものか。相手の好意に寄っかかるようなずぼらは慎みたまえ。
もし「皆だって遅刻するんだから、私だっていいよね?」って意識でいるとしたら由々しきことだ。自ら積極的に雰囲気を壊す努力をしていることになるんだよ。お互いの遅刻を是認し合う行為なんだから。そんな考えを許容していては、あっと云う間に、なぁなぁのぐずぐずのぐだぐだのだらけた部活におちぶれてしまうぞ。そんな雰囲気から、いい芝居が生まれると思うんなら、大間違いのこんこんちきだ。
遅刻したら息を切らせて走って来い。電車やバスの中でも足踏みする程急いで来い。
そして着いたらまず遅刻した事を謝れ。でっかい声で詫びを入れろ。
そして二度と遅刻しないことを心に誓え。今後は決して他人の人生を無駄にしないと固く誓え。
先に来た奴ももっと怒れ。文句を言え。ヘラヘラしてたら怒鳴りつけるくらいでちょうどいい。
社会に出たら何十分も遅刻するなんて許されないんだよ。バイトだってクビになるだろ。

